佐藤技術部次長挨拶

工学府、システム情報科学府、建築学科等に所属していた技術職員は組織化され、平成28年度より工学部技術部(以下、技術部)所属となりました。

技術部では、重点的実施事項として以下の3つの項目を掲げています。
(1)共通業務(特に実験・実習支援)に対する技術部全体での対応体制、支援体制の構築
(2)技術職員の技術力向上のための各種研修プログラムの開発と実施
(3)学生を対象とした機械加工に対する安全教育の企画と実施

学生実験・実習などの教育に関する業務や、部局・部門内、学科内の共通施設・設備の維持管理に関する業務については、OJTや技術研修などを計画的に実施し、技術部全体での対応・支援体制づくりに積極的に取り組んでいます。

教育・研究に関連する新規の業務依頼は年々増加しており、業務依頼者との打ち合わせの場に異なる技術力・知識・経験を持った複数の技術職員を参加させるとともに、参加者・班長・室長が連携して適任者を選出・決定するなど、依頼業務に対してグループでの対応・支援体制づくりにも力を入れています。この一環として、昨年秋に「技術よろず相談室」を新設し、技術的な相談を積極的に受け付ける仕組みを立ち上げました。先生方や学生にご好評をいただき、技術相談から業務依頼に発展するケースも数多くあります。

また、技術部では毎年、技術職員の技術育成を目的とした技術力向上研修、技術継承研修を多数企画していますが、研修のための研修とならないよう、実務に反映できる研修のしくみづくりにも取り組んでいます。技術職員が個々の技術力に応じて効率的に受講でき、かつ広範囲の技術を計画的に修得できるよう、研修に初級・中級のレベルを設けるなどの工夫も行っています。新採用者に対しては別途、安全教育と班単位での研修を企画・実施しています。

さらには、工学系学生を対象とした機械加工に対する安全教育として、座学による安全教育と実技指導による加工基礎研修および自主製作に関する講習を毎年実施しています。システム情報学府・電気情報工学科の学生に対しては、化学物質取扱講習会を毎年実施しており、システム情報学府の教育・研究で一般的に使用されている化学物質に対する基礎知識と、その安全な取扱い方法についての教育を行っています。これらの取り組みについても先生方からご好評をいただいており、今後も継続して実施する予定です。

先に述べた様々な取組みを充実させていくことにより、教育・研究に対する技術的な支援の幅・質を向上させることができると考えています。今後、技術部が広範囲に亘る技術を安定的・体系的に提供できるよう、計画的で組織的な技術育成・技術力向上方法の確立とともに、人材育成方法の確立、運営・組織マネジメント能力の開発・向上を目指していきます。

最後に、工学部技術部は工学部の教育・研究のさらなる発展に寄与できるよう、積極的な活動を行って参りますので、ご指導、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

平成30年4月
技術部次長 佐藤 誠樹